Time is up

途中を終わらせたいんだ。

2015-01-01から1年間の記事一覧

何気ない日常の平凡な風景

ただただ毎日を過ごしているとわからなくて、 ふと振り返ったときにやっとわかる。 あれは楽しかった、 あれは幸せだった、 あれは青春だった、と。 大学4年で卒業単位がすでに揃っている身としては、もはや大学に行って講義に出る必要がない。そして卒論も…

執着を棄てた末に、なにが残るのか

「好きな作家は?」と訊かれることがある。いつも「夏目漱石」と答えている。 理由は大きく二つある。一つは文章の美しさである。何度読んでも味わい尽くせないその美文は、読む度に違った色合いを見せる。読むに堪える文章。飽きさせることがない。 そして…

次も、その次も、その次もまだ目的地じゃない

eiga.com 不覚にも、「若いっていいな」と思ってしまった。 僕はこの映画を二回観た。一回目は一人で。二回目は好きな女の子と。一人で映画館に行くことが趣味のひとつになっているものの、同じ映画を映画館で二回も観ることは滅多にない。ただ、女の子と出…

他人に映る理想自己と、現実自己と

「自分に同情するのは下劣な人間のやることだ」 村上春樹の小説『ノルウェイの森』に、こんな台詞がある。僕は初めて『ノルウェイの森』を読んだときから、この台詞がずっと脳裏に焼き付いていて、折に触れて思い出している。自分で自分に同情してしまいそう…

いつも決まってこの時間帯に目が覚める。起きるには早いが、もう熟睡もしていられない時間帯。カーテンから差し込む薄暗い朝日をまだ眠い眼で微かに捉え、一日の始まりを感じ取る。なんだ、今日は雨か。地面を叩きつける雨音を聴いてホッとする。僕は雨が好…

少年法と格闘する(2)

前回(少年法と格闘する(1) - Time is up)の続きです。 ・少年法は少年に対する制裁を「軽く」している事実は確かにあるが、それは「軽く」することが「必要」だと考えられたからにすぎないのであって、「少年だから軽くする」という単純な構図では決してない…

少年法と格闘する(1)

世の中に法律はごまんとある。しかし、世間に広く知れ渡っているにもかかわらず、その根本的な存在意義を正しく理解されていない法律も数多くある。そして、そのような「正しく理解されていない」法律の一つとして、少年法が挙げられると思っている。 僕は法…

プレゼント

知り合いの誕生日は気に留めて忘れないようにしている。プレゼントを渡すためだ。 僕はプレゼントを選ぶことが好きだ。プレゼントというと、「何をあげていいのかわからない」という声を上げる人が少なからずいる。そう。プレゼントを選ぶのは難しいのである…

人の話を聴くということ(2)

人の話を聴くということ(1) - time is up 前回の続きです。 「人の話を聴くことが好き」ということの背景にある事情について。大きく二つあると思っている。一つは「相手に自分より多く話してもらうことで話下手の自分が話しすぎることを意識的に避ける」こ…

人の話を聴くということ(1)

就職活動の面接で「自己PRをして下さい」と言われたとき、いつも答えていたPRの一つに「私は人の話に真摯に耳を傾けることができます」というくだりがある。 要するに「人の話を聴くことが好きな人間です」というアピールである。それを説得づける具体的なエ…

僕は大学4年のとき、家庭裁判所調査官の試験に落ちた。 ここで家庭裁判所調査官の仕事について簡単に言及しておく。 家庭裁判所の職員で国家公務員。よく誤解されるが、決して裁判官ではない。家庭裁判所といえどもそこで働くのは裁判官だけではなく、幅広…

読書が趣味、という人

趣味を訊かれて「読書」と答える人は多い。自分もその一人だ。そういう人は読書が習慣化しているだろうし、習慣化している自覚があるから「読書が趣味」と言い切れる。 とはいえ、読書量には当然のことながら差がある。一日のうち読書に割ける時間は人それぞ…